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川上先生の
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医療コラム2017.04.20

環境変化と活性酸素 ~新年度を迎えて~

 

新年度を迎えて環境の変化が大きくあったという方も少なくないと思われます。
新しい学校や新しい職場、引っ越しであるとか様々な環境変化があると思われます。
その環境変化に対してはいかがでしょうか?
新しい生活が始まるという期待があるかもしれませんが、それと同時に慣れない環境に戸惑ってしまい、

知らず知らずのうちにストレスを抱えてしまっているかもしれません。
特に一人暮らしを始めたというのであればなおさら家事なども自分自身でやらなくてはならないために心身ともに疲れてしまうかもしれません。

 

ここでストレスについて少し見ていきましょう。
ストレスとは広辞苑によると

 

種々の外部刺激が負担として働くとき、心身に生ずる機能変化。
ストレスの原因となる要素(ストレッサー)は寒暑・騒音・化学物質など物理化学的なもの、
飢餓・感染・過労・睡眠不足など生物学的なもの、
精神緊張・不安・恐怖・興奮など社会的なものなど多様である。

 

となっています。
すなわち環境の変化自体が外部刺激となってストレスとして捉えられることが多くあります。

 

また厚生労働省によると

個人をとりまく外界が変化すると、それまでと違ったやり方で新たに対応することが要求される。
このような外界の変化はストレスと呼ばれ、さまざまな面で変動の多い現代は、ストレスの多い時代であるといえる。
外界に起きた変化に適応しようとして内部にストレス反応とよばれる緊張状態が誘起される。
これは、誰にでも起こることであり、いろいろな障害から身を守るなど、課題に挑戦する際に必要な反応である。
ストレスの影響を強く受けるかどうかには個人差があるが、過度のストレスが続くと、

精神的な健康や身体的な健康に影響を及ぼすことになる。

 

※引用元
厚生労働省、健康日本21、 休養・こころの健康
http://www1.mhlw.go.jp/topics/kenko21_11/b3.html

 

となっております。
すなわち適度なストレスは誰にでもありうるものですが、それが過度になってしまうと身体や精神に影響を及ぼしてしまうものであると言えます。

 

特に嫌なことがあった日の夜はなかなか眠れないという経験をしたことはありませんか?
これもまさにストレスによる反応であると言えます。
ストレスは自律神経系のバランスを崩してしまいます。それが強く出てきてしまった状態を自律神経失調症と言います。
寝付きが悪くなったり、無気力になってしまったりと、徐々に身体に悪影響を及ぼしてしまうので注意が必要です。

 

 

さて、自律神経失調症等の症状につきましてはまた機会があった時にお話させて頂きますが、

今回はストレスと活性酸素の関係性について詳しく見ていきます。
ストレスと活性酸素の関係は何となくあると理解されている方も多いかもしれませんが、

そのメカニズムまではなかなか掘り下げないと思われます。
例えば嫌なことがあったとしてストレスを感じたとします。
しかしすぐに自律神経のバランスが崩れるということはありません。
これはストレスに対してストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されるからなのです。
コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるホルモンで、糖質コルチコイドとも言います。
もっと身近な言葉で言い換えれば「ステロイド剤」と同じものとなります。

 

脳に対する栄養はグルコースしかありません。
このコルチゾールは血糖値を上げて脳へグルコースを送りやすくしてくれるという作用があります。
ストレスを強く感じ、脳がグルコースを消費すると、その消費された分のグルコースを補うために

コルチゾールが分泌されて脳へグルコースを送ることで、
ストレスに対抗しようとします。
こう考えると活性酸素と関係ないような気がしますが、実はこのコルチゾールが産生される過程で活性酸素は産生されるのです。
以下の内容が分かりやすく書かれております。

生体内ではコルチゾール(C21H30O5)は、コルチゾン(C21H28O5)という前駆物質から、必要に応じて合成されますが、
化学式で水素(H)の数が増えていることから分かるように、この過程で触媒である酵素の働きにより、

水分子(H2O)から水素を奪います。
このため、水素を失った水分子(H2O)がヒドロキシルラジカル(・OH)となるのです。
ヒドロキシルラジカルは最も反応性に富んだ活性酸素で、およそ100万分の1秒という、
極めて短い時間で、周囲のものと化学反応を起こしてしまいます。
これが、心身ストレスから酸化ストレスが起こる過程です。

 

※引用元
アラ環男子のアンチエイジング、コルチゾールの合成と活性酸素
http://anti-aging.eexee.net/mindbody/20150226-stress-oxide

 

このようにストレスを受けると活性酸素が作られるのがお分かり頂けたかと思います。

 

ですからいつもストレスを溜めてしまっている方は疲れた顔をしやすいとも言われています。

ストレスは現代社会にとって外すことが出来ないものです。
そのストレスと上手く付き合っていくためにも適度な抗酸化をしてみてはいかがでしょうか?

川上智史

著者 : 川上智史(カワカミサトシ)


北里大学大学院医療系研究科医学専攻博士課程修了
医学博士
予防医学を専門とし、一般向けに予防医学に関する学術講演や各教育機関で基礎医学に関する講義を行い、予防の重要性について啓発を続ける。
また、メディカルアドバイザーとして医学的に生活習慣病の講演会などを行うことで、それぞれの生活習慣病予防に対する生活指導を行っている。
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