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川上先生の
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医療コラム2016.06.20

白金パラジウムの毒性試験を実施しました

 

 昨年から今年にかけて(平成 27年10月31日 ~ 平成 28年2月15日)、東海大学医学部協力の元、白金パラジウムの飲水毒性試験を行いました。

 

 金属を摂取するということに抵抗がある場合であっても、安心して摂取することが出来ると示唆されました。

 

 本毒性試験における概要は以下の通りです。

 

1.試験概要

白金パラジウムによる飲水毒性試験

 

2.試験実施年月日及び試験条件(準備期間・解析期間含む)

1)試験実施年月日

平成 27年10月31日 ~ 平成 28年2月15日

2)飼育条件

①温度:25℃±1℃

②湿度:20%±2% 以下

 

3.試験設計

 

28日 飲水曝露

被験物質

白金パラジウム

試験期間

28日(自由飲水)

動物数

投与群:雄5匹/群(対照群:雄5匹)

投与濃度

600μl/kg BW (3ml/50kg BW)

曝露濃度

毎日

臨床兆候

毎日2回

体重増加

毎週

摂餌量

毎週

血液学的検査

全動物

血液生化学的検査

全動物

臓器重量

全動物(脳・心臓・腎臓・肝臓・肺・脾臓)

肉眼的病理検査

全動物(同上・食道・胃)

組織学的病理検査

全動物(同上・食道・胃)

 

 

       注)本試験の投与濃度は、ヒトで想定される“日常服用”における曝露濃度としました。動物愛護の観点から、想定される”最悪の事態”における曝露濃度設定は行っておりません。

 

4.試験結果

 白金パラジウムの28日飲水毒性試験に基づき、試験結果は以下の通りです。

 

 SD系ラット(一群雄各5匹)を用いた飲水曝露(対照群並びに曝露群)による28日飲水毒性試験を試験設計に基づき実施しました。

 

 検査項目として、一般状態、死亡率、体重変化、摂餌量、血液学的検査、血液生化学的検査、臓器重量、肉眼的病理検査、組織学的病理検査が行われました。

 

 試験期間中の死亡例は認められず、一般状態、死亡率、体重変化、摂餌量、血液学的検査、血液生化学的検査、臓器重量、肉眼的病理検査において、摂餌量を除き、飲水曝露と有意に関連する影響は認められませんでした。

 

 病理組織学的検査においても、飲水曝露影響を考慮する必要性のある病理学的所見は認められず、毒性学的意義はないと判断されました。

 

以下、試験結果の総括を表に示します。

 

試験設計に基づく試験結果の総括

 

 

28日 飲水曝露

被験物質

内服用パプラール・PAPLAL®

試験期間

28日(自由飲水)

動物数

投与群:雄5匹/群(対照群:雄5匹)

投与濃度

600μl/kg BW (3ml/50kg BW)

臨床兆候

有意な臨床兆候は認めない

体重増加

体重増加に関連する有意な影響は認めない

摂餌量

投与群において摂餌量減少を認めた

血液学的検査

有意な変化なし

血液生化学的検査

有意な変化なし

臓器重量

有意な変化なし

肉眼的病理検査

有意な所見なし

組織学的病理検査

有意な所見なし

 

以下、グラフにしたものを示します。

 

 

体重平均値(18日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

体重平均値(30日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上記の通り、白金パラジウム飲水群と対照群において体重に差は認められませんでした。

 

 

摂餌量平均値(30日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

餌食量に関して、対照群に比して若干の変動はあるものの統計学的な有意差は認められず誤差範囲であるということがわかりました。

 

 

血液生化学(18日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

血液生化学(試験終了時)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上記、肝機能への影響も認められませんでした。

 

 

病理組織解析(試験終了時)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

病理組織解析において対照群に比して白金パラジウムに所見は認められませんでした。

 

 

5. 結論

 

白金パラジウムの28日飲水毒性試験を行った結果、毒性学的意義はないものと判断されました。投与群において摂餌量低下が認められましたが、体重増加ならびに臨床兆候、血液学的・血液生化学的所見、病理学的所見に有意な影響を認めなかったことから、生理学的な変動範囲で、毒性学的な意義はないと結論付けられました。

以上のことから白金パラジウムは、ヒトに対する一般的服用については、安全性が十分確保できるものと推察されました。

 

今後は体内動態等についても研究を行っていく予定です。

 

川上智史

著者 : 川上智史(カワカミサトシ)


北里大学大学院医療系研究科医学専攻博士課程修了
医学博士
予防医学を専門とし、一般向けに予防医学に関する学術講演や各教育機関で基礎医学に関する講義を行い、予防の重要性について啓発を続ける。
また、メディカルアドバイザーとして医学的に生活習慣病の講演会などを行うことで、それぞれの生活習慣病予防に対する生活指導を行っている。
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